大学受験勉強法、和田秀樹の受験の方程式

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和田メソッドが生まれたエピソード

本業の精神科医としての顔を持ちながら、「受験の神様」とまで言われる和田先生。
でも、高1までは、劣等生だったそうです。
「和田メソッド」が生まれたエピソードを聞いてみました。

中学時代にほとんど勉強をせず遊び回っていた私は、当然、成績もドン尻に近く、灘では完全に落ちこぼれていた。

完全に落ちこぼれ、ヤバイとあせりはじめたものの

私の出身校である灘では、6年間の一貫教育をしているが、高校から試験を受けて入学する人たち(高校組と呼んでいる)もいる。彼らは半端ではなく勉強がデキるし、マジメにやる。高校になって最初の定期テストでは、成績上位に彼ら『高校組』の連中がどんどん割り込んでくる。『高校組』には、中学受検で灘を受けて落ちた人がけっこう混じっていた。

彼らは、中学時代の3年間、落ちた悔しさをバネに必死に勉強して灘を目指してきた。だから、ものすごい量の勉強も平気でこなす。灘の中学時代からの優等生は、新たなライバルの出現に、目の色を変えて、さらに勉強しまくる。中学受検のときは少なくとも私より下にいた人たちが、なんと4年後には私をはるか下に見る立場に収まってる。これは大きなショックでもあったが、勉強には『生まれつきの才能』など関係ない、ということを確信するきっかけにもなった。

このままだと追いつけない

灘のような進学校で落ちこぼれると、そこから這い上がるのは容易ではない。それは、授業の進度がかなり速いことと、トップと下の差があまりにもつきすぎている事が原因だ。それなまでほとんど勉強してこなかった劣等性が、たとえば高2から1日4時間、5時間もの勉強をはじめたとしても、トップ連中は、中学時代から同じかそれ以上の勉強をずっと続けている。彼らと同じ程度の勉強時間を確保出来ても、差は開きこそすれ縮まることはない。

そのうちに、定期テストが近づいて、それまでに進んだ範囲から出題される。1週間に30題として約1月半で合計180題がテスト範囲になる。ほとんど宿題をやらずに(というか、宿題をこなせずに)授業を受けていた連中にとってはムチャクチャナ量だ。

そんな状況がガラリと変わった瞬間

そういう状況を利用して、ひと儲けしようとたくらむやつがいた。それが『模範解答屋』だ。優等生のノートを借りてテスト範囲の解答を写し、それをコピーして売るやつが現れたのだ。私はワラをもつかむ思いで、そのコピーに飛びついた。もっとも、効果のほどは半信半疑だった。そのときまでは、『自力で問題を解かなければ力がつくはずがない』と思っていたからだ。それでも、コピーを見ながら試験範囲の問題をどんどん覚えていった。ただの丸暗記ではないが、正直に告白すれば、丸暗記に近い部分があったことも否定できない。そして、いざテストを迎えたとき、驚くべき事が起きた。

模範解答のコピーを覚えて臨んだテストでは、なんと自分でもびっくりするほどの高得点をたたき出したのだ。

『模範解答屋』はマジメに勉強するやつではなかった。そもそも、遊ぶ金欲しさにコピー売りをはじめたくらいなのだ。数学の成績も、私と同じ程度か、それよりも悪かったかもしれない。その彼が、いままで取ったことのないような点数を数学のテストでたたき出した。彼に確かめてみると、特別にテスト勉強に力を入れていたわけでは無いと言う。ということは、優等生の答案をせっせと書き写しているうちに、解答や解法を覚えてしまったということだ。

開眼した暗記数学

私が『暗記数学』に開眼したのはこの瞬間だ。『解けるまで考える』という『自力型数学』では、いつになったら結果が出るのかわからない。それだったら、『模範解答を見てその解法を覚える』というやり方にかけてみようと思ったのだ。

しかし、一部の優等生連中は、『こんなやり方、いずれメッキがはがれるに決まっている』と、かなり批判的に見ていた。その点は、私も本当は心配していた。
確かに、定期テストなどではほとんど同型の問題が出るから、解法を覚えていれば何とか点になる。しかし、実際の模試や入試で、『見たことも無い問題』が出たらオシマイだという恐怖はあった。

だが、その不安はやがて吹き飛んだ。高2の夏ごろに受けた模試で、かなりいい点をたたき出したのだ。模試を受けてみると、手が出ないような難問はある。しかし、『どこかで見たことのある問題』もかなりある。難問ははじめから捨てて、出来そうな問題だけを順番に解いていったら、成績優秀者一覧に名前がのるまであと少しという、自分としてはかなり満足の出来る結果が得られた。

どん底からの逆転劇

『この問題はどこかで見たことがある』という感覚が得られるようになるまでは、確かにかなりの問題数をこなす必要があった。しかし、1ヶ月に120題前後を進める灘の授業のおかげで、夏休みが終わるころには、相当量の解法のストックが出来ていたのだ。そして、高2の冬に受けた『東大実戦模試』では、東大理1でA判定が出るまでになっていた。『暗記数学』ではじめて1年もたっていない状態で、ここまで伸びるとは!!

しかし、東大の入試問題といえども、典型的な解法パターンをストックしておけばどうにかなる。手が出ないような難問は捨て、解ける問題だけを確実に解いていけば、満点は無理でも合格ラインに達することは可能だという確信を得た。ここまでが、『暗記数学』の誕生エピソードだ・・・・・

この体験のなかで強調しておきたい点が2つある。

一つは、私を『暗記数学』に駆り立てた決定的な動機は、『自力型数学を続けても、優等生連中に追いつけない』という強烈な自覚だったことだ。残された時間で、彼らと同じようなやり方で同じ時間だけ勉強をしていたら、まず現役合格は不可能だったろう。

もう一つは、『暗記数学』はそもそも『入試で合格点が取れればいい』という発想がモトにあることだ。実際の入試問題は、典型的な解法パターンを組み合わせれば解ける基本、標準問題で構成されている。『難問を捨てて解ける問題だけを確実に解く』というのが、『暗記数学』の基本的な戦術になるわけだ。

和田先生はその後、灘高に落ちた弟さんを東大に合格させるなどして、「和田メソッド」はどんどん進化していくことになります。

君を合格へ導く 受験の方程式